ビザのスポンサーが見つかりにくいのは何故か?【オーストラリア】

オーストラリアで生活をするにはビザが必要だけども、ビザの中には申請をサポートしてくれるスポンサーが必要なものもある。そしてそれを探すのが一番のネックになっています。

こんにちは、うめ太郎です!

スポンサーが見つかりにくい理由を考えていくと「移民法が変わる」「景気が悪い」など、すぐに出てくるものがあります。特に昔と比べて格段に見つかりにくくなっているのが現実。いやリアルと言うべきか。

そこで、私が知っている現実と思考を重ねてスポンサーが何故見つかりにくいか解剖していきます。

スポンサーが見つからないのは

ライバル(スポンサーを探している人)が昔と比べて多くなった事。また、オーストラリアの永住権が取りやすいという情報がネットの普及で「誰でも知っている情報」となり、世界中からこぞってオーストラリアに集まっているから

単純にスポンサーを探している人が多いからですね。

今から2016年くらいまではオーストラリアの景気もピークでイケイケドンドンな時代でした。労働者が足らなく、ワーホリで現地で就職し、そのまま永住なんてことも可能だったんです。

実際、ボクもワーホリで入国し、1ヶ月の就活でフルタイムの仕事が見つかりそのままスポンサーをゲット。今は永住者です。

そのあたりは過去記事で書いていますが、

オーストラリアの底辺プログラマーから社長の信頼を手に入れるまでの経緯
オーストラリアで永住したければビザが必要です。ビザのためには社長から仕事ができると信頼を得なければなりません。ボクはワーホリからオーストラリアの現地企業にプログラマとして入社しましたが、はじめの数日間は人間として扱ってもらえず苦しみました。最終的に会社(社長)から信頼を得られたきっかけは我慢や忍耐など継続できる力だと思います
就労ビザがおりたぁぁ!!永住権に一歩近づく!【ワーホリ移住】
とうとうS457ビザ、就労ビザがおりました!これでワーホリ→仕事ビザに状況が変わりました。これでオーストラリアに最長4年間住める切符を手にしたことになる。ビザの制度上、永住権につながる就労ビザが降りると、数年働ければ永住権の申請ができます。ビザが下りたことで念願の永住権に一歩近づきます

その後、2016年くらいから景気が少しずつ悪くなっていき、スポンサーが見つけられにくくなっています。

ちなみに、ビザにはスポンサーが必要なのか?と言われると”絶対”にビザの申請にスポンサーが必要なわけではない。スポンサーが必要なビザ、必要のないビザがあります

景気が悪い

景気が良ければ求人が増える。求人が増えれば会社で労働者の取り合いが始まるのでいい条件を提示して人を雇わなければならない競争の原理的なことが起こります。

そういう状況だと、ビザのスポンサーになってあげるからうちで働いてほしいという話もあるけれども、景気が悪いと仕事を探している人が相対的に多いので条件が悪くても簡単に優秀な人材を雇えるわけです。

そういう意味では

スポンサーにってくれる機会が少ない

と言えます。

肌で感じる景気感ですが、ボクが2015年にスポンサーを見つけたときよりもかなり悪いというのは、町中の”For Lease”の看板が当時と比べて圧倒的に多くなった事からもわかります。

パースの観光地、フリーマントルも空き家がかなり目立ってきましたしね。

さらに拍車をかけているのが、スポンサー(会社)側のコストも増えたこと。これも2016年頃(確か)の移民の法律が変わるまでは無料だったものが今は数千ドル必要になる。

就労ビザのスポンサーは

ビザをサポートするあなたにそのお金を払う必要があり、スポンサーの会社はその余分なコスト増を嫌うんですね。

そのコストが、Skilling Australians Fund (SAF) Levyと呼ばれるもので、オーストラリア人の職業訓練の為の寄付だそうです。外国人を雇うなら、オーストラリア国民の学生にもメリットあるようにしろということです。

就労ビザ(TSSビザ)はスポンサーになる度に、一人当たり毎年AUD$1,200ドルを支払います。永住権の場合はAUD$3,000を初回だけ支払う形。就労ビザは毎年かかるコストになるので雇う側からすると、一回限りで支払います。

数年という長い期間でみると雇用者にとって大きな金額になるので結構な負担になることがスポンサーになることへのためらいになるんですね。

しかぁぁし!スポンサーになるコストはそれだけではない!

ビザのスポンサーになる資格があるかどうかの審査もあるんですね。

スポンサーになる費用

スポンサーになるためにはSBS(Standard Business Sponsor)と呼ばれる申請が必要で、審査の内容は税金の滞納や過去に違法歴があるかなど、真っ当な会社かどうかがチェックされます。

キャッシュジョブとかしている会社だとスポンサー申請をパスできるか怪しいので注意が必要です。そういう事も考えながら、就職先を選ばなくてはいけないということですね。

オーストラリアの給料未払いや違法賃金。5人に1人が被害者になっている
給料未払いって嫌ですよね。だれも経験したくないできごと。だけどビザのためにそれを喜んで受け入れる人もいます。そしてそれを利用する企業も。FairWorkの監査官が発表したところによると、オーストラリアで働く2割の人たちが給料未払いや違法賃金で働いていると調査結果を公開しました。5人に1人が仕事の給料絡みでトラブルを抱えている計算です

そして、意外と見えないコストが、最低賃金の話。ビザをサポートするには、最低賃金の年収を支払う必要があり、2021年時点で、AUD$53,600です。

このお金、ほぼ確実に毎年上がります・・・・。

つまり、スポンサーとなる会社があなたにオファーする年収は上記をクリアするのですが、最低の年収での契約の場合、毎年給料が上がる、あげなければならないことに。

支払う会社としてはウザってなりますね。

スポンサー側の気持ちになると外国人を雇うよりもオーストラリア人を雇った方がいいのではないか?という気持ちにさせるのです。

【オーストラリア】会社がビザのスポンサーになるためのコストと壁
ビザのサポートするよ!って会社から言われて入社したわけですが、いざその時が来ると逃げ腰な会社。オーストラリアに移住するのって難しい!と思わされる現実を知るときでもあります。ボクはかれこれビザ絡みで2つの会社を渡り歩きました。どちらもビザ・永住権のスポンサーになってくれると面接では言ってくれましたが、申請を進めようと交渉すると「待った」が入る。約束が違うやん

ここまでは就労ビザのスポンサーの話。ビザをサポートするスポンサーの考えは、他にもパートナービザや訪問ビザ(長期観光)にもあります。

例えば、

訪問ビザのスポンサーは

家族がビザのスポンサーになるという考え。3ヶ月未満の短期観光であればETAと呼ばれるビザで入国できますが、それ以上となると訪問ビザの申請が必要。

訪問ビザでは1年ほど滞在ができるので、その間の責任の所在を明らかにするためにも家族がスポンサーになるという方法を取っています

というのは、訪問ビザや3ヶ月の観光ビザは働くことができないので、長期となると何かあった時にサポートできる保証人が必要ということですね。具体的にサポートする事はオーストラリアに滞在中にかかる生活費や宿泊についてですね。

そんなに!?訪問ビザで1年間オーストラリアを満喫!ロングステイだ
オーストラリアで長く観光したくないですか?それも1年間!そんな訪問ビザがあります。それがVisitorビザです。このビザはオーストラリアに3ヶ月から12ヶ月生活することが出来ます。ETASでは満足できない!そんな人にはピッタリのビザです。申請もエージェントを通す必要がありません。個人でも比較的簡単に申請することが出来ます。今回はこの長期訪問ビザについて書いていきたいと思います

次に、

パートナービザを申請するにも

スポンサーが必要になりました。以前は必要なかったのですが、家庭内暴力なども問題を減らすために、ビザをサポートする人の無犯罪歴などをチェックします。

さらにこのスポンサーになるチェックの申請は無料でなくなりました。2021年から数百ドルの申請費用が追加で掛かることに。

ただ、愛があればそんな微々たるお金なんて無きにも等しいですよね?

パートナービザが改悪される流れに!スポンサー審査が厳しく、発行まで2年待ちも!
永住権の中でも屈指の人気を誇るパートナービザに法改正のメスが入ります。この改正は2019年の総選挙前にペンディング状態でしたが選挙の結果を受けて改正に向けての動きが始まりました。改正はいつおきてもおかしくないので早めにパートナービザ申請をして法改正の影響を下げましょう。さて、今回のパートナービザの法改正では、審査がより厳しくなり、ビザの審査期間は最短でも2年待つという内容
パートナービザの負担が上がる【2021年の法改正 】
パートナービザの法改正が2021年の後半に行われる予定です。1年半ほど前に、パートナービザが改悪されると記事にしましたが、さらに追加の法改正が現実のものになってきました。内容は主に、パートナービザを申請する人に対する負担が増すということ。参考:WorkVisaLawyersからパートナービザは相手選びが重要に前回の法改正で、スポンサーシップは必要になりました

また、お金だけではなくて、スポンサーになる回数も制限されています。何度もパートナービザのスポンサーになっている人はなれないんですね。

上記について、スポンサーと言っても様々な種類がある事を説明しましたが、スポンサーを真剣に考えるなら「就労ビザ」の会社ですよね。

好きな人や家族はきっとスポンサーになってもらえると思うけれども、就労ビザのスポンサーになる人はまったく赤の他人ですからね。

そしてその経済状況を考えるとスポンサーなんて見つけられない・・と思うあなた。

オーストラリアに移住する気あります?と言いたい。

スポンサーは見つかりにくいけど、
やり方はある!

そのあたりは就活の効率を良くすることで、スポンサーが見つかりにくい状況の中、見つけられるようになる。

1時間に3社にしか応募できない方法よりも、100社に応募できる方がスポンサーを見つけられる可能性が高い。

そういう意味で、就活のやり方を短時間でたくさん応募できるようにすればビザのスポンサーになってくれる会社を探すのも難しくないと断言できますね。

え?何でって?実体験ですよ。

まずは200社に応募しろ

ビザのスポンサーを見つけたければ、最低でも200社に応募する。気合い入れてくださいね?

なぜ200社なの?というのは、ボクがスポンサーを見つけられるまでに掛かったのが200社だから。まぁ、200社に応募といっても難しくない。実際、すべてクリックだけで終わったんですから。SeekやIndeedなどのお仕事探しのサイトを使うと思ったよりも簡単に応募できます

オーストラリアで、選りすぐりの求人サイト。仕事の見つけ方も!
これからオーストラリアで仕事探しするなら有名な求人サイトはチェックしておきましょう。オーストラリアの求人サイトは日本語に対応しているモノ、英語だけのモノの2つに分けられますが、圧倒的に英語の求人サイトのほうが募集件数が多いです。え?ボクは現地の求人サイトと日本語の求人サイトの両方使いです

まさに、「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」戦法で応募しまくりです。ちなみに、200社に応募して、反応があった企業は5社。内、3社は人材斡旋の会社でしたね。

それくらいの確率です。つまり、0.5%の確率!

英語ができなくてもいい。

面接ではとりあえずYesと言っておくのコツです。特に否定形の言葉は使わない。前向き前向きで答えてください。

英語ができなくても仕事人としての自信は持っていてください。そうすれば、前向きのいい言葉がでるので雇用者的にも雇いたくなるというか、こいつに仕事を任せられると思われるかもしれません。

スポンサーを見つけるのは大変だと思いますが、経済は動いています。オーストラリア全体で見ても2021年の移民受け入れ計画では技術移民として10万人近くの受け入れる予定。

オーストラリア、2020-2021年度の移民計画からトレンドを読む!
2020-2021年度のオーストラリア移民計画が発表されました!どうも、うめ太郎です。移民計画を読み解くことでオーストラリア政府がどういった人を移民させたいのか中長期的な視点で知ることができる。オーストラリアに移住したい人にとってはそういう情報をわかりながら自分の移住スタンスを変更していくことも大事だと思っています

つまり、それだけのスポンサーがいるわけだと思います。

その彼らと巡り合うかどうかは、あなたのやる気に関わっているわけです。
オーストラリアに移住したいと思う人に幸運を。

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