こんにちは、うめ太郎です。
ブリッジングビザは今のビザと次のビザを橋渡ししてくれる「ビザ」と言えます。
申請中のビザが発行されるまでのツナギ的な役割ですね。
ほとんどの方がブリッジングビザAかBを申請しますが、話のネタとして今回はすべてのブリッジングビザについて説明していくことにしました。
- ブリッジングビザは一時的なビザ
- ブリッジングビザが必要な身近な例
- ブリッジングビザの使い分け
- ブリッジングは頻度順にA,B,C,Eと付けられている
- ブリッジングビザは家族にも適用されるのか
- 不法滞在したときのリスク
- ブリッジングビザを一言で
ブリッジングビザは
一時的なビザ
ブリッジング・ビザの目的は不法滞在を防ぐために作られたいわば「非常用」のビザです。
ブリッジングビザは既にオーストラリアで生活をしている人が国外に強制退去しなくても良いように救済するための意味合いが強く、発行の第一の条件はオーストラリアにすでにいることです。
どんなときにブリッジングビザが必要?
ビザの発行までに掛かる日数はさまざまで、ビザの種類と申請者の状況によって発行されるまでに1年以上掛かるケースがあります。
そうすると、申請中に今のビザの有効期限が切れる可能性もあるわけですが、そこで帰国しなくても良いように、作られたのがブリッジングビザ。
ちなみに、オーストラリアに居る外国人はビザが必要でたとえ不法滞在であってもバレた時点でビザの発行をします。
そうすることで「一応、法的に」オーストラリアに滞在する根拠が生まれるんですね。
そう考えると、合法的に滞在するためにあるのがブリッジングビザとも言えます。
ボクたち日本人は99%が別のビザを申請して引き続きオーストラリアに滞在するケースですね。
というのも、よくある例で説明するとワーホリビザから学生ビザに切り替えた時に学生ビザが発行される前にワーホリの有効期限が切れると、AUS出国が必要ですね。ブリッジングビザでは出国が必要なく、次のビザが発行されるまで無期限に滞在ができます。
ブリッジングビザは申請が必要か?
ビザの裏事情なことなのでわかりにくいかもしれません。
ブリッジングビザは申請が必要なタイプと申請が必要のないタイプの2種類あります。
新しいビザを申請したケースではブリッジングビザも自動で申請した事になり、今のビザが切れた瞬間に自動で発行されます。申請の必要はありません。
ビザの有効期限が切れたにオーストラリアに滞在したままのケースでは不法滞在です。このケースではブリッジングビザの申請が必要になります。
さて、それぞれのブリッジングビザを一つずつ説明する前に、ブリッジングビザが必要になる身近なケースを説明してピンと理解していくことにします。
ブリッジングビザが必要な身近な例
ワーホリビザからパートナービザを申請
身近なケースとしてはもっともふさわしい例。ワーキングホリデービザでオーストラリアを満喫した方が引き続きオーストラリアで生活を続けたくて申請するのが学生ビザ。
学生ビザが発行されるまでおおよそ42日〜77日かかります。もしワーキングホリデービザの有効期限が残り数日になっているケースでは学生ビザが発行される前にワーホリの期限が切れると不法滞在に。
こういった場合にブリッジングビザが必要になりますね。
後述しますがこのケースではブリッジングビザが自動で発行されます。
学生/ワーホリビザからパートナービザ
こちらのケースも上で説明したケースと同じようにブリッジングビザが必要ですね。
余談ですがパートナービザは法改正がされる可能性が大です。発行まで2年以上またなければなりません。ほぼ確実にブリッジングビザが必要です。
パートナービザの改悪については「【移民政策の動向】パートナービザが改悪される!審査が厳しく、発行まで2年待ちも!」で詳しく説明しています。
こちらもブリッジングビザで自動的に発行がされます。
ブリッジングビザの使い分け
ブリッジングビザが役割に応じていくつかあると記事の初めで説明しました。ケースごとに必要になるブリッジングビザを紹介します。
ここではざっくり一言で説明します。その後に一つひとつのビザを「詳しく」説明しますね。
新しいビザを申請したケース
滞在中に別のビザを申請してから今のビザ期限が切れるケース。この場合はブリッジングビザAが必要です。
このタイプは一度出国してしまうと、再入国ができません。
ブリッジングビザの発行は自動です。
ブリッジングビザ中に旅行
オーストラリア国内の旅行はとくに何もする必要はありません。国外に出国する場合はブリッジングビザBが必要です。
ブリッジングビザの申請が必要です。
すでに不法滞在中〜
不法滞在しているケースでもビザは必要です。このケースではブリッジングビザEが必要に。
ブリッジングビザの申請が必要です。
このビザは一応合法的にオーストラリアの滞在資格がありますが、ビザの発行によって不法滞在した記録が残ります。
オーストラリア移住を考えた時、このビザを一度でも発行されると非常に難しくなります。
ブリッジングは頻度順にA,B,C,Eと付けられている
ブリッジングビザはBridging Visa A, Bridging Visa BのようにAからEまで順番にアルファベットが付けられています。
2019年に改正がありブリッジングビザDがEにまとめられました。
ブリッジングビザはその使用頻度順に発行数が多いAから発行数が少ないEとなっています。
なので僕たちが一番お世話になる可能性があるのはブリッジングビザAとBです。
Bridging Visa A(学生・ワーホリ・パートナー・就労ビザの場合)
ブリッジングビザA(BVA)は今のビザが切れた後と新しく申請中のビザが発行されるまでオーストラリアに滞在出来るようにするビザです。
申請費用は無料です!
ブリッジングビザAは新しいビザを申請した段階で自動的に申請された事になり、今のビザが満期になると自動的にブリッジングビザAに切り替わります。
ただし・・・他のブログや情報サイトを見ていると誤解した記述があるのでここで正しておきます。
ブリッジングビザAが自動発行されるにはオーストラリア国内に滞在している必要があります。
自動的に発行されるのは申請者が現在のビザの滞在期限が切れた時に申請者がオーストラリアに滞在している時のみ。
たとえ、新しいビザを申請していたとしても、現在のビザの滞在期限終了日にオーストラリア国外に滞在している場合、付与はされません。
滞在期限終了日前に必ずオーストラリア国内にいる必要があります。
このビザの弱み、注意しなければならないのは、
- 一度出国するとブリッジングビザAは失効するのでオーストラリアに戻れない
- ブリッジングビザAでは働けません。
ただ!「同じ職場で6ヶ月働く方法」の記事で紹介していますが、「Permission to work」申請を移民局に行うことでブリッジングビザAでも働くことが出来るようになります。
Bridging Visa B(BVB)
Bridging Visa B(BVB)の最大の役割は出国と入国をあわせもったビザ。ブリッジングビザBはブリッジングビザAをもった人しか申請できません。*
* ブリッジングビザEは不可
ブリッジングビザAと目的の違いを見ていくと、それはまさに「旅行」に使うためのビザ。有効期間中にはオーストラリア国外に旅行できるので何度でも入出国が可能です。
申請費用がAUD145です。
このビザは、他のビザとの合わせて持てるビザです。就労ビザ(ビジネスビザ)とブリッジングビザBの両方を同時にもてます。もっというとブリッジングビザAと合わせて3つ持ちも。
ブリッジングビザは期限が切れた前ビザでできることは認められています。したがって就労ビザからブリッジングビザを持った場合は働けます。
ブリッジングビザBの審査期間は最低2週間から最大3ヶ月。オーストラリア国外への旅行を考えている場合は待ち時間を考えて申請しましょう。
ビザ申請時にオーストラリア国外にいる期間を申請フォームに記載するので慎重に考えて決めてください。その期限が終わった段階でオーストラリア国外にいた場合または別のブリッジングビザが付与された場合に自動的に無効になるので注意が必要です。
Bridging Visa C(BVC)
ブリッジングビザCと同じく一時滞在用のビザで新しいビザの申請中にオーストラリアでの滞在が出来きます。
申請時に旅行の期間を指定することでオーストラリアへの再入国が出来るようになります。
このあたりはブリッジングビザBと同じですが、申請費用はなぜか無料です。
これだけだとブリッジングビザCの方がお得と思いますが次の2点で大きく違いがあります。
- 現在のビザの有効期限が終了した後に、新しいビザ申請をした場合。(不法滞在状態)
- 申請していたビザが拒否されたが、不服申立てをした場合。
また、一度オーストラリアを出国するとブリッジングビザが自動失効するので再入国出来ません。
Bridging Visa E(BVE)
2019年更新:このブリッジングビザEはブリッジングビザDと申請内容が似ていたために2019年からブリッジングビザEにまとめられる事になりました。
このビザはオーストラリアを去るために発行されます。
ドメスティック・バイオレンスなどでビザがキャンセルされた人や、不法滞在者または犯罪者に対して発行されるのが特徴です。
そうしたオーストラリアに滞在できる資格がなくなった人たちの中には、身に覚えがない人もおり、その場合は移民局やオーストラリア政府に対して「異議あり!」とWaive(取り消し)アピールをする事でその最終判断が出されるまでこのブリッジングビザEを与えられる事が出来ます。
関連記事:ブリッジングビザEを発行した具体例!40,000ドル支払って結婚した挙げ句、捨てられたインド人
滞在したいからとりあえず、適当なビザを申請した人に対しても発行される
また、ビザを申請条件をクリアしていないのに申請した場合も、軽犯罪扱いになり、その場合もブリッジングビザはAではなく、Eが発行される場合があります。
そんなグレーな人たちの具体例は
- 新しいビザの申請料金を全て払えないのにもかかわらず申請した。
- 新しいビザの申請フォームに間違いだらけで申請した。
ブリッジングビザEが発行された記録が残るとこの後のビザ申請に影響が出るので絶対にほしくない逆の意味のブリッジングビザですね。
Bridging Visa D(BVD)
2019年にブリッジングビザDはEにまとめられました。前の章を参考にしてください。
ブリッジングビザは家族にも適用されるのか
もし新しいビザに自分と家族が入っている場合、家族にもブリッジングビザは付与されるのか気になりますよね
嬉しいことに、ブリッジングビザはDを除く全てのビザで家族が自動的に含まれます。
ただし、家族は新しいビザを申請する時に、オーストラリアに滞在できるビザを持っている事とそのビザの有効期限時にオーストラリア国内に滞在している必要があります。
不法滞在したときのリスク
うっかりブリッジングビザが発行される前に不法滞在状態に1日でもなってしまった場合はどうなるのかも気になりますよね。
不法滞在した場合のリスクは、オーストラリア永住ビザを取得後に、市民権を取得する場合に申請できないや拒否される可能性が高くなります。
また、現在申請中のビザが拒否される可能性もあり、もし拒否された場合にはブリッジングビザと申請していたビザ両方とも無効になり、オーストラリアを去らなければなりません。
そしてもっとも辛いのはその後3年に渡ってオーストラリアに入国する事が出来なくなることです。
お金的な面でいうと帰国の際のもろもろの滞在費や飛行機のチケットなどは実費になる為かなりの出費になります。
ブリッジングビザを一言で
5種類あるブリッジングビザのそれぞれの役割と具体的な違いについて説明していきました。
これまでブリッジングビザの意味や役割の違いが何となくわかっていた人もこれでもっとはっきりと見えたと思います。
おさらいすると、
- Bridging Visa Aは新しいビザと今のビザの間を埋めてくれる
- Bridging Visa BはA+再入国が許される
- Bridging Visa Cはビザの有効期限が切れてまだ数日も経っていないケース
- Bridging Visa Dは帰国の準備をするためのビザ。
- そして最後に紹介したのはブリッジングビザEで完全に黒の違法滞在者または犯罪者に対して発行される強制帰国の為のビザ。
ほとんどのケースではブリッジングビザAかBを持つことになると思います。
最後に、不法滞在した時のリスクは強制帰国だけではなく、次のビザの申請にも影響するので自分のビザの有効期限の管理はしっかり行いましょう。
オーストラリアに移住したいと思う人に幸運を。
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外部参考: Bridging Visa Applications – Do I Have One Or Don’t I?