母子家庭でオーストラリア移住を目指す方って凄いですよね。夫婦揃っての移住も大変ですがそれが母親一人となると、超人的な凄さだと思います。
こんにちは、うめ太郎です。
これまでお問い合わせで何人かの母子家庭の方がオーストラリア移住を計画していることや、実際に数年の移住をした人とやり取りをしてきました。「母子家庭の母親ってほんとたくましい」と感じさせられます。
母子家庭で移住をするには
やっぱり「お金」の問題をどう解決するかに尽きる。そこをまずクリアにしないと母子家庭の方がオーストラリアに移住する事は不可能だと思います。
一番はスムーズなのは
パートナーを見つけて移住する
事。例えば、日本でオーストラリア国籍や永住権を持っている人と知り合いになり、関係を深めて移住するパターンですね。この場合はパートナービザを使ったり、フィアンセビザを使ったりして入国することができます。
無料で使えるパートナー探しのサイトはInterPalsと呼ばれているサービスを利用するのをオススメ。以前にも「海外移住に必要な英語力はどれくらい?目的に応じた勉強を効率的に」という記事で紹介しましたが、英語の勉強だけではなく海外に住みたい人がパートナーを見つけるためにも利用しています。
オージーのパートナーを見つけたいなら、「日本で知り合う」作戦が現実路線でないかと思います。その方が相手と会える頻度は増えますし、お互いの事を理解し合えるチャンスは増える。
ただ、母子家庭の母親がパートナーを見つけて移住!なんて子供を振り回している・・なんてことを考える人もいらっしゃるかもしれませんが、
母子家庭は数ある家庭の形の一つ
というのがオーストラリアの雰囲気としてあります。オーストラリアは価値観の違いを許容する社会的な雰囲気ができいて、母子家庭だけではなく、男性同士、女性同士のカップルなど様々な形の家庭があるので、何ら負のイメージを持つことはない。
オーストラリア人の離婚率は日本より高いので、母子家庭、父子家庭どうしでの結婚も何の恥じらいもなく耳にします。
だからこそ、パートナーを探して移住!というのも愛があればまったく問題のない移住の方法です。
母子家庭の方で一番負担が少ないオーストラリア移住がこのパートナーを見つけて移住する事ですが、誰もが真実の愛を見つけられるわけじゃない。
そんな愛とは縁の無かった
母子家庭の人たちが次に取れる手
は直接、オーストラリアに移住する方法。ある程度の資金とお仕事経験をベースにオーストラリアへ強行上陸です。
ボクが母子家庭の方とやり取りをしていた人たちは全員がオーストラリアに直接移住している人たちで、何らかの収入源がすでにある人たちでした。
お子様が小学校入学前だと学校の費用などが掛からないため、お母さんの頑張り次第で移住を現実にしやすい。
お問い合わせでやり取りしていた、母子家庭の方々は、日本にいるときから
リモートワーク
で仕事をしていました。完全にそれで生計を建てられる状況を作ってから、オーストラリアへ観光ビザで入国。シェアハウスで親子と住みながら、リモートワークで日本円のお金を稼ぎ、TransferWiseなどの両替アプリを使ってこっちの口座にお金を入れて生活をしていましたね。
今の時代、働き方は多様化していると思います。コロナ渦の影響でリモートワークで仕事も選びやすい状況になってきました。母子家庭の方がこれからオーストラリア移住を計画しているのであれば、前もってオンラインで仕事が出来る環境を整えていくのも大事な一歩になると思います。
そこで気になるのが
オーストラリアでの生活費
ですよね。オーストラリアは物価が日本より高いです。ほんの20年前までは発展途上国みたいな感じでしたが、今ではグイグイ伸びて500mlのコーラが自販機で5ドル(400円)くらいする国に成長しました。
正直、買う気が起こらないレベルの割高感。同じ様に家賃も場所によりけりですが、シティ近郊だとシェアハウスの一部屋で1週間AUD$150ドルくらい。シドニーやメルボルンだと更に高く、AUD$300ドルはします。
では総合的な生活費は?というと、別記事で、留学時に参考になるオーストラリアの物価やワーホリで必要になる1ヶ月の生活費を書きましたが、パースのような地方エリアに住むとすると1ヶ月だいたいAUD$800ドルくらいは必要です。これにお子様が関わってくるのでプラスAUD$200ドルくらいは必要かなという感じ。
もし母子家庭の方でリモートワークが出来る環境であれば月に10万円程度の生活費を生み出せるかどうかを一つの基準にしてみてください。
また、ここ最近は円高なので10万円がAUD$1,200ドル弱になっているのも母子家庭のオーストラリア移住に有利に働いていると思います。
ただ、上記で説明したオーストラリアでの生活費は最低限のお金。実際には
保険をどうするか
なども考えていく必要があると思います。ボクの場合は、確率的な所を考えて無保険で渡豪しましたが、オススメできる方法とは考えていません。無保険のメリットとデメリットを知った上、リスクを分かった上での選択であればOKという風に考えています。
特に母子家庭での渡豪の場合は、自分の力だけで乗り越えていくようなスタイルになる。パートナーがいれば二人三脚という感じですが、母子家庭だとそうはいかない。
大事な子供が病気に掛かったら?とか、事故にあったら?など不安を持ちながら生活するとお子様もその雰囲気を感じていい影響を受けることはないでしょう。
そういう部分を保険でカバーして安心した移住生活を贈る選択も人生管理としては必須ですね。
もちろん、保険だけではなくて予防接種を受ける事も考えてみてください。オーストラリアでかかりやすい病気は日本と同じ様にインフルエンザとかがありますがオーストラリア政府が推奨している予防接種は
- A型肝炎
- B型肝炎
- 日本脳炎
- 狂犬病
- 黄熱病
があります。特に黄熱病はリスクの高い国に滞在経験があると必ず受ける義務があるので注意を。
ここまでで、母子家庭がゼロからオーストラリアに移住できるようになるまでの道筋を書いていきました。
後は、そうですね。
バリバリ仕事している
母子家庭のケース
が抜けていましたね。このタイプの母子家庭はかなり移住成功の可能性があると言えます。
というのは、先に話した様にリモートワークでの安定した収入を築きやすいのと、その仕事力を使って実際にオーストラリアで就労ビザを狙える可能性があるからです。
作戦的には、とりあえずリモートでお金を少しでも稼げる環境を作りながら、観光ビザで就活をしていく。そこでスポンサーが見つかればビザを申請すればいいですし、オンラインで仕事をしながら就活していくのも良いと思います。
自分の技術がわかるような作品を見せられれば仕事が見つけやすいでしょう。実際に花屋さんで働いていたワーホリの人は自分がコーディネートした造花を写真に収めて就活に使っていました。仕事が決まりそうだったのがコロナ渦の影響で残念な結果になりましたがかなり使える作戦だと思います。
こういった仕事をベースに狙えるビザは就労ビザの他にもオーストラリアにご家族がいればその方々がビザのスポンサーになってもらい申請する5年のビザもあったりします。
また、仕事をバリバリしている母子家庭だと、あえて日本の仕事をやめなくて良いと思います。
- 仕事を辞める=リスク
という考えですが、働きながら有給を使い、オーストラリアで就活するという手が仕事のブランクも少なくてビザ的にも現地の雇用主的にもメリットがあるからですね。最悪でも休職という形で渡豪するのがベターです。
最後のケースは、
オーストラリアで子供を生む
という選択。実は、これは完全に間違いです。(少なくても今は)
インターネットでそういった情報も未だに見受けられますが、その手は使えません。オーストラリアは出生主義といって、国籍の付与をするかどうかについての判断を生まれた場所(国)で判断していましたが、移住目的で出産をする人が増えたため、今は法律が変わって使えなくなっています。
では、子供をオーストラリアで出産するとどうなるのか?
それは、親と同じビザになります。国籍はそのまま。親のビザに含められる形ですね。
つまり、親が観光ビザで入国してオーストラリアで子供を出産した場合は、生まれた子供の国籍は日本。ビザは観光ビザになります。
そういう仕組みになっているので、母子家庭の方がもうひとり子供を作ってオーストラリアで生むという作戦での移住は通じなくなっています。
したがって、母子家庭の方がオーストラリアに移住するとなるとキーポイントは
- パートナーを見つける
- リモートワークを使って現地で生活
- 現地で仕事を見つける
という方法になってくると思います。
今現在、母子家庭の方が日本でパートタイム労働をして生活をしている場合は、オーストラリア移住は不可能とまでは言いませんが、これからの準備が非常に重要になってくると思います。1年、2年、何年も掛けてオーストラリア移住への準備をするということですね。移住って大変な事業だと思います。
ボクはオーストラリアに渡豪するまでに4年の準備をしました。ボクだけに関わらず、オーストラリア移住を成功させている人たちは自分の夢を長期間に渡って維持し、行動できる特殊能力があると言っても良い。
夢を現実にするということは、それなりの覚悟と持久力が必要だということです。それは悔いの残る人生をおくるより海外に出て人生を変えようとする力の強さでもありますよね。
母子家庭で子供を育てているお母さんは、これまで生き抜いてきた強い精神力があると思います。その精神力があればオーストラリアに永住ができなくても数年の移住はできると思います。その数年でお子様の人生が大きく変わるかもしれませんね。
オーストラリアに移住したいと思う全ての人に幸運を。