オーストラリアでお仕事系ビザの申請に必要な技術査定(スキルアセスメント)とは?

ここ数年で技術系ビザを狙うにはスキルアセスメント(技術査定)が必須になってきました。

お仕事経験の無い職歴ではビザのスポンサーを見つけても申請できなくなってきましたね。

したがって、オーストラリアに永住や移住を狙うなら、はじめからスキルアセスメントをする予定で計画を立てることがかなり大事だということです。

これまでボクはスキルアセス面をパスするためにガイドラインと移民法を勉強してきました。

今回の記事ではその経験やノウハウがこれかスキルアセスメントを予定している方々に参考になるように書いていきます。

技術査定とは

2018年の移民法改正から、技術査定(スキルアセスメント)は技術系ビザの申請に不可欠になりつつあります。

自分の職歴をオーストラリア版に置き換える

技術査定はこれまでの職歴をオーストラリアの職歴として扱ってもらう「認定」の事を言います。日本の職務とAUSの職務が同じかどうか査定を通して認定してもらいます。

スキルアセスメントに記載される内容

  • 職歴にある会社と、そこで認められた雇用期間
  • ANZSCOの職業コードとして認められた年数

ポイント制永住権で認められる職歴は、この「ANZSCOコード」として認められた年数になります。

技術査定は別の呼び名もある

技術査定についてネットで検索をすると「スキルアセスメント(Skill Assessment)」「技術アセスメント」「トレード・スキル・アセスメント(Trade Skills Assessment)」「マイグレーション・スキル・アセスメント(Migration Skill Assessment)」などいくつか似たような呼ばれ方をしています。

これは査定をする職種ごとに審査をする会社が別々になっていることが理由です。会社ごとに呼び名が違うんですね。

移民局では統一してSkill Assessmentと記載しています。

ANZSCOとの関係

オーストラリアは国内にいくつもある職業を管理するのに番号を使っています。それがANZSCOです。ANZSCOは別名「職業カテゴリ」とも呼ばれており、自分の職務に一番ぴったり合うものを選びます。

ぼくの場合は261312 (Developer Programmer)で申請しました。

永住権やビジネスビザで必ず話題になる職業リストはこのANZSCOの一覧だったんですね。技術査定とは自分の職歴をANZSCOコードに置き換える作業ということが出来ます。

ANZSCO選びは移住希望者にとって一番大事です。職業リストは毎年ころころ中身がかわるのですが、常にリストに載っているANZSCOコードもあるので技術査定の際はPro-rata職業を選ぶと、ある程度、移民政策の影響のリスクを減らすことが出来ます

アセスメントをする会社はANZSCOごとに別

技術査定は業種ごとに申請先が異なります。

僕の場合は情報技術系なのでAustralian Computer Society(ACS)という所で申請しました。

それ以外で代表的な申請先は

  • 会計
    http://www.cpaaustralia.com.au/cps/rde/xchg
    http://www.charteredaccountants.com.au/
    http://www.publicaccountants.org.au/
  • エンジニア
    http://www.engineersaustralia.org.au/
  • IT技術者
    http://www.acs.org.au/
  • 教師
    http://www.aitsl.edu.au/
  • 大学(例外あり)などで取得の職業
    http://www.vetassess.com.au/
  • 看護士
    http://www.anmac.org.au/
  • 医療関係
    http://www.medicalboard.gov.au/
  • ウェルフェアーワーカー
    http://www.acwa.org.au/
  • 翻訳通訳
    http://www.naati.com.au/home_page.html

になります。

スキルアセスメントはエージェントを使うべきか?

ぼくのスキルのアセスメントはエージェントを通して行いました。エージェントに頼むと参考になるフォーマットや例文を貰えるので書類作成がしやすいと思ったからです。

逆に言うとエージェントのメリットはそれくらいなので、インターネットから例文を探してくる能力(Google力)さえあればエージェントを使う意味は余りありません。

申請もパスポートと簡単な申請書類に少し記述するだけのものでかなり簡単に査定をすることが出来ます。

日本語で記述してからNATTIに翻訳するのがベスト

フォーマットは日本語で記述してから、NATTIに英語に翻訳してもらう方法をオススメします。

スキルアセスメントに提出される書類、特に職務を説明する書類には出来るだけ多くの専門用語やソフトウェア工学で使われる用語を使わなければなりません。

書き方もアカデミック性が必要になります。

よほど英語力に自信がないと、小学生が記述したような文章で書類を提出することになるので良い結果は望めません。

提出する書類で使う単語は日常会話で使わない様な単語を使い表現してくださいね。

スキルアセスメントのポイントは学歴

技術査定に「合格」「不合格」はないので永住権申請に必要な「年数」が認められたら成功だと考えてください。

ここからは、僕が実際に申請した体験を元に書いているのでIT系以外のスキルアセスメントには参考にならないかもしれませんが、技術系はだいたい同じだと思います。

「学歴」と「資格」がキーポイント

この2つが無いとスキルアセスメントは失敗する可能性が高くなるので注意する必要があります。

僕の場合は、情報技術に関係する「学士」の学位が必要でした。

ACSのホームページにスキルアセスメントに関するガイドラインがあり、ANZSCOに認定されるためには大学の学位と資格が重要だと書かれています。

資格は国際的に認知度のあるベンダー資格が有力ともガイドラインに書いてあるので国内資格は弱いかもしれません。

学位でも専攻科目が更に重要

ACSの技術査定にクリアする為の条件を調べてみると、IT系の技術査定をクリアするのに大事なポイントは、専攻した科目がどれだけ情報技術と深い関わりを持っているのかが重要だと分かりました。

Qualifications are assessed as having either an ICT Major or Minor in computing.

さらに調べていくと、大学や大学院で選んだ科目が情報技術(IT系)の分野で主専攻なのか副専攻なのか、またはそれ以外で査定結果が変わる事がわかりました。

専攻科目は出来るだけレベルを高くする

また、アセスメント内容は、「選択した専攻科目の内容が高度」かどうか、「選択した科目の何%がIT系と関わりがあるか」をまず評価するそうです。
それによって、情報技術を主専攻として扱うのか副専攻として扱うのかを判断するとありました。

なるべくIT系の選択科目を増やす

また、TAFE(専門学校)系の資格(専門士)では、IT系の学科が5割以下の場合は、そもそもIT系の資格として認められないとあります。

A Diploma, Advanced Diploma or Associate Degree with ICT content less than 50% are assessed as a Non-ICT qualifications.

大学(学士)の場合はIT系の選択科目を3年卒で33%、4年卒で25%、5年卒で20%ない場合はアセスメントに合格できないとあります。


A Bachelor degree must have:
33% ICT content for a 3 year course
25% ICT content for a 4 year course
20% ICT content for a 5 year course

大学院(修士・博士)の場合でも同様に基準が設けられています。

A minimum of 3 semesters or at least 1.5 years of full-time study
At least 2 semesters or 1 year of full-time equivalent ICT content
A minimum of 12 units or subjects (overseas degrees may contain less units or subjects)
50% ICT content for a 2 year Graduate Diploma or Masters qualification
33% ICT content for a 3 year Graduate Diploma or Masters qualification

出来るだけIT系の科目を取ることが必要ですね。これを見た当時、僕は3年のIT系の専門学校から2年時編入のIT系大学に入学したのですごく不安でした。

IT系の科目は毎年選択する

IT系の科目は全学年を通して選択されている必要があり、最終学年は必ず高度でなければなりません。


The ICT content must progress through all years of the program with the final year being at an advanced level.

大学はどこでも良いわけではない

スキルアセスメントで認められる大学やTAFEはある程度信頼の置けるところでないと行けないみたいです。

具体的にはオーストラリアに認定された大学の各コースか、SoulAccordと連携している大学だそうです。

ただ、ACSも世界中の大学を把握しているわけではないのでそれ以外は独自に判断するそうです。

"Accredited degree" means a degree awarded by a university to a student who successfully completed aprogram of study in ICT, in which the program is recognised by the ACS accreditation process.
Accreditation is valid for students enrolling until the end of the year specified in the list of Accredited University Courses for each course. Unless otherwise stated, accreditation applies only to the Accredited University Courses conducted at the named campuses and locations.

オーストラリアに認定されている

大学とそのコース一覧はこちらから最新版が見れます。

過去の会社から雇用証明書をもらう

日本・オーストラリアで過去に働いていた会社から雇用証明書を手に入れるのもスキルアセスメントでは大事なポイントです。

査定機関は学位・コース・資格・職歴を総合的に査定して結論を出すのでANZSCOコード(職業)に関係している会社で働いた証明書を提出しないとポイント制永住権で重要な「職歴の年数」として考慮されないんですね。

雇用証明書を過去の会社にお願いするときのポイントは作り込み

僕の場合ですが、相手の負担をなるべく減らすためにリファレンスを自分で作って「サインをもらうだけの状態」まで仕上げました。

これだとOKがもらいやすいですね。

会社のロゴ付きレターに印刷すること

ここはスキルアセスメント上かなり大事です。ロゴ付きでない場合は会社からの書類として認めてもらえない可能性があるので注意です。

関連記事:過去の会社から雇用証明書をもらう方法!職歴は大事。

スキルアセスメントがムリなら現地で就活する

「まとめ」と次へのステップに入ります。スキルアセスメントはポイント制の永住権や就労ビザの申請に不可欠なもので過去の職歴と一番近いANZSCOコードでアセスメントを申請しますね。

ただ、その結果は必ずしも満足できるものでないかもしれません。

大学入学や資格を取ってもう一度スキルアセスメントに挑戦する道もありますが、時間のかかるのネック。その間に移民法が変わるかもしれません。

であれば、オーストラリアに直接足を運び、永住権や就労ビザのスポンサー探しをひとつのオプションとして同時並行してみるのもいいと思います。

永住権はスポンサー付きの方が取りやすい!」の記事でも書きましたが、移住や永住への近道はスポンサーが見つかれば楽です。

スポンサーさえ見つかれば、長期に渡ってオーストラリアに住むことも現実的に可能。

しかもその間に、技術査定の準備もできる。もしかするとパートナービザが申請できるかもしれません。

いろいろな方向からオーストラリア移住を攻めるのはある意味リスクヘッジでもあると思います。

ありがとうございました。

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