ノーザンテリトリー州に新しく移民する人がお仕事を少しでも簡単に見つけやすいように州主導で訓練プログラムを始めることに決まりました。
NT州はオーストラリアの中でも唯一、人口が減っている州で仕事を見つけるのもかなり大変と聞いていましたが、Igniteと呼ばれる非営利団体がサポートする形になるよう。
Igniteによると人口が減っている事だけが理由ではなく、移民がオーストラリア特有の仕事のやり方に慣れていないことも原因と分析しています。
今回はノーザンテリトリー州がサポートする移民向けプログラムについて考えていきます。
Onboarding and Mentoring
プログラム
オーストラリアの働き方って日本と全然違うと感じたことはありませんか?
オーストラリアに移民してから想像していた職場環境にあまりにも違うということで母国に帰っていかれる方もいらっしゃるよう。また基礎能力があるけど仕事の探し方や働き方がわからずに仕事を見つけられない人も。
そんなトラブルを少しでもなくそうとオーストラリアにある非営利団体が「Onboarding and Mentoring」というプログラムをノーザンテリトリ州で始めます。
また「移民局のビジネス」かと思いきや、内容を見ていくと、なんとノーザンテリトリ州がその費用を全額負担することを公言。NT州の力の入り具合が分かります。
このプログラムが始まる背景
移民した方がオーストラリアで働いたときに驚くことは「国が違うことによる働き方のギャップ」。それに加えて会計士やエンジニアなど一部の技能職では、オーストラリアで過剰供給されている状態で見つけにくい。
仕事が見つけにくいし、見つけた後もカルチャーショックを受けるわけです。そうやって「何か違う」と感じた人が母国に帰っていくんですね。
この2つの問題は一見すると関係がなさそうですが、問題を突き詰めていくと、文化や慣習の違いからオーストラリアの労働社会でうまく立ち回れていない事が共通点としてあります。
オーストラリアの圧倒的大多数の経営者はオーストラリア市民権を持つ人たちです。そんな人たちはオーストラリア流の働き方・仕事の進め方を面接に来る人に求めているわけですが、面接者は自分の国のスタイルのまま面接に挑む人も多いとか。
さらに、無事に入社してからも生まれ故郷で培った働き方を変えないもしくは変えられないのでこっちのやり方にうまくマッチせず、辞めていく人、クビになる人もいます。
一部の人は自分の専門分野で働くことを諦めて、レストランや小売業に付く人も多いと報告されています。
オーストラリア政府がビザを与えている以上、能力をフル活用できる環境を整えたいのは至極当然ですね。
働き方のギャップを埋めるプログラム
文化圏の違う人たちがオーストラリアで働くことは簡単ではないでしょう。一度でもローカルの仕事についた経験があればわかると思います。
話し方、接し方、時には考え方をオーストラリア流に順応しなければやっていけません。仕事では英語が話せるかどうかようりも、仕事のスタイルが合うかどうかの方が経営者にとっては重要だと思います。
社長が従業員の働き方を見て不自然だと思うと雇用に疑問が湧くからです。
Onboarding and Mentoringプログラムは
働き方ギャップを埋めるための訓練プログラムと言えばいいでしょうか。このサービスはIgnite Potentialが中心になって提供されるサービスです。
このプログラムを受けることで、オーストラリアの仕事の進め方、働き方など業種ごとに知っておきたい「オーストラリア流」を学べます。
その結果、より深くオーストラリア会社に適用できるようになるとされています。
費用は無料。ただし条件あり
2019年以降に技術移民としてノーザンテリトリ州に到着する永住権保持者が無料だそうです。
したがって、学生ビザや就労ビザの人はプログラムを受けられません。
このプログラムの頻度は不定期に行われるようで年に数回程度。
定期的にチェックしていたほうがいいですね。
ノーザンテリトリ州の本気度
6割以上の移民が大都市に住んでいる統計があります。人口の少ない州には熟練労働者がなかなか集まらず、州も労働者集めに力をいているのでしょう。
NT州が費用を負担することからもそれが伺えます。
特にノーザンテリトリ州は準州の中で一番大きな州。にも関わらず州都のダーウィンはオーストラリアで人口が減った唯一のエリアですから「これ以上人を減らせない!」と躍起になっているのかも知れませんね。
そのたDAMAビザはノーザンテリトリ州の全域が対象になっていますし、さまざまな手をうち移民を勧誘しています。
関連記事:ノーザンテリトリー州でとっても取りやすいビザ、DAMAの情報!
ノーザンテリトリー州など田舎は今がチャンス
これまでの移民法の変化を見ていくと労働者が少ないうちはさまざまな手を打ち移民希望者を勧誘していますが、ある程度人が増えてきて都市が発展していくと移民にオーストラリアでの経済効果を求める政策に転換しています。
人口が少ない州で安く手軽に移住できるのは今だけ。10年、15年後にNT州がそれなりに発展してくると永住権を取るのはとっても難しくなります。
移住に旬な人口が少ない州に移住するのは今がチャンスです。
永住してから受けられるOnboarding and Mentoringプログラムも出来たことで州政府からスポンサーありきの永住権もより狙いたくなる雰囲気がでてきています。
これを機にノーザンテリトリー州への移住を考えてみてはいかがでしょうか。
オーストラリアに移住したいと思うすべての人に幸運を。
ありがとうございました。
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