STEM資格って?オーストラリア政府が移住希望者に求める能力

教育分野で年々注目度が高くなっているSTEM教育。オーストラリア政府もこのSTEMをビザの条件に反映してきました。

STEMとは「Science」「Technology」「Engineering」「Math」の頭文字をとった言葉でSTEMに関係する能力や職業が今以上に必要になっていくことからSTEM資格をもっている人に対して追加でポイントを上げる改正も予定されています。

今回はこのSTEM資格とオーストラリア永住の関係を詳しく説明していきます。

これからオーストラリア移住を目指す人、目指さない人にとってもSTEMがあれば仕事探しも困らないかもしれません。

それでは今日もアツく語っていきたいと思います!

STEMをもう少し詳しく

STEMについては冒頭に「科学」、「技術」、「工学」、「数学」の頭文字を取ったものだと説明しました。それとよく関係するものにSTEM教育と呼ばれるラーニングメソッドがありますが今回の記事で紹介するSTEMとは少し違います。

ただ、ボクもSTEMについて調べたのは今回は初めてなので概要だけ説明するとSTEM教育は上4つの勉強課程を通して製品やサービスの競争力に必要な能力を育てる教育方法で、それによって次の能力が身につきます。

  • 問題解決力
  • 創造性
  • 問題分析力
  • チームワーク
  • 自立した思考力
  • リーダーシップ(イニシアティブ)
  • コミュニケーション
  • デジタルリテラシー(情報技術の使いこなし)

こうした能力はこれからオーストラリアの経済成長を5年、10年のスパンで見ていくと必須の能力であり連邦政府としても全州あげて力を入れたい教育分野なのです。

留学はSTEM系を学んだほうが良い理由

オーストラリア移住を目指す、目指さないにかかわらずSTEM教育は今後ますます重要になってきます。

実際にSTEM系の学科を卒業した3分の2以上の学生たちは関連する企業に就職している報告もあり、就職に強い学科とも言えます。

また年収についても「科学」、「技術」、「工学」、「数学」のどれかに関係する学科を卒業した人は平均値を上回ります。

仕事に強く、将来安定した暮らしを求めるならSTEM系の学科を選ぶと良いでしょう。

さて話をオーストラリア移住に戻します。

オーストラリア移住とSTEMの関係

オーストラリア統計局は2014年にSTEMに関係する業界の成長が早ことからオーストラリア政府にもっとSTEMに力を入れるべきだという報告がされました。

政府はその報告を受けてSTEM系のコースや学部を卒業した人に対してポイント制ビザで追加のポイントを設けたのがAUS移住関連での始まりです。

過去数年間でこのSTEM系の仕事は1.5倍に拡大したこともあり今後も成長が期待されています。オーストラリア移住を目指さない方にとってもSTEM系の勉強はその後のキャリア形成に大きく影響すると報告もされています。

ポイント制のビザで追加点

STEM系の学科を卒業した修士、博士課程の学生にはこれまで5ポイントが追加されていました。2019年11月にポイント付与のルールが見直されることになり、10ポイントにあがります。

このことからもSTEM能力はオーストラリア政府がこれからの移住希望者に備わっていてほしいと考えていることがわかります。

移住へのアドバイス

これから移住目的でオーストラリアの大学に進学する方にとって10ポイントはかなり大きなコミッションです。

その他に5ポイントですが、それを手に入れるにはNATTI翻訳者資格やプロフェッショナルイヤー・プログラムを受ける手があります。しかし、どちらも追加でお金とそれなりの期間が必要です。

ポイント制ビザを狙うことを考えると、キャリアや年収、仕事の探しやすさに強いSTEM系の学科を選べば、卒業と同時に10ポイントが加算。さらに地方エリアの大学を卒業すると更にポイントがもらえることを考えると、これからオーストラリア移住を本気で考えている人にとっては絶対に考えてほしいオプションの一つです。

オーストラリアに永住したいと思うすべての人に幸運を。

次のページ > 永住権でポイントを加算する7つの方法。少し足らない方へ

ADVERTISEMENT