オーストラリアの永住権を取った後に考える年金のこと【節約も!】

こんにちは、うめ太郎です。

オーストラリアの永住権を取った後に考えることは年金ですね。

オーストラリアの年金制度はとってもシンプルな仕組み。そして年金の運用を上手にすると知らない間に年金がワンサカ増えていきます。

さらに、厚生年金(スーパー)にお金を追加投入すれば節税も可能に。

今回は永住権を取った人が知っておきたいオーストラリアの年金について考えていきます。

オーストラリアの年金は3つ

永住権を取るとオーストラリア政府からの年金受給資格がもらえます。

実際には永住権を持っていない方、就労ビザの方でもスーパーアニュエーション(厚生年金)を定年後に受け取ることができますが、移民法の改正が今後どの程度行われるのか未知数。

したがって確実に年金をもらえるのは永住権をとったケースと考えたほうがいいです。

オーストラリアの老後は下の3つの社会保障で成り立っています。

  • スーパーアニュエーション
  • 老齢年金(Age pension)
  • 生活補助

スーパーアニュエーション

スーパーとも呼ばれていますが、厚生年金のこと。これは雇用主が給料の9.5%をSuperannuation口座(年金口座)に振り込みます。
受け取りは定年退職になったタイミング。今の所60歳ですね。

スーパーは永住権がなくてもオーストラリアで働いてさえいれば自動的に会社から振り込まれます。ほとんど意識する必要はありませんが、年金口座の開設だけはご自身でします。

引き下ろしは定年退職するまでできませんが、就労ビザやワーキングホリデービザ、学生ビザの方は出国後に引き出せます。

ただし、引き出しの際は年金口座のお金に税金が引かれた金額が振り込まれます。学生ビザの方は35%、ワーホリでは65%の税金がかかります。

市民権保持者や永住権保持者は引き出す際に税金がかからないので一番お得。

老齢年金(Age Pension)

国民年金のことで、年金受給年齢(60歳)になるとオーストラリア政府から支給されます。

老齢年金はAge Pensionとも呼ばれており、支給は永住権を持っている人や市民権の方だけが対象です。

支給開始年齢は60歳ですが、オーストラリアも少子高齢化に向かっていて2017年〜2023年中に年金受給年齢が67歳、2035年までに70歳に引き上げると政府から発表がされました。

老齢年金は生活保護のような性質があり、十分な資産がある場合は老齢年金は満額もらえません。

満額もらえる条件は持ち家なしの場合で500,000ドルの資産がない人。

つまり、家を買うとほぼ確実に満額もらえないことになります。

生活補助

老齢年金を受け取れるようになると生活費や家計費の補助を受け取れる資格がでてきます。

老齢年金の金額は低い(といっても日本の3倍くらい高い)ので生活費などのちょっとした補助を受け取れるようになると家計としてはかなり助かります。

年金を効率よく増やす方法

前の説明で厚生年金は会社が振り込む(負担する)といいました。年収の9.5%をスーパーアニュエーション口座に振り込んでくれますね。

年金は預けておくものではなく投資するお金だとされています。したがって、スーパーを管理する会社が厚生年金を使って運用します。

年金の増やし方は会社を選ぶ

雇用主がスーパーの口座に厚生年金を振り込むときに15%の手数料が掛かりますが、スーパーの会社がそのお金を勝手に運用してくれるので会社によっては年金が効率的に増えてきます。

その中でもボクも使っているAustralian Superは運用成績がトップクラス。

平均の年利では

1985年設立以来 9.68%

直近10年 7.31%
直近5年 10.51%
直近3年 9.30%
直近1年 11.08%

と単純計算で毎年9%もお金を増やしてくれることに。

増えたお金には15%の税金が掛かりますがそれを差し引いてもプラス。

結構いいですよね!

関連記事:業界トップの運用益!スーパーアニュエーション口座を開設!

究極の節税(ノーリスク)

スーパーへの入金は会社が振り込む9.5%に希望すれば自分の給料と合わせて最大で25,000ドルまで追加できます。(Salary Sacrifice)

会社に頼んで、来週の給料から200ドルを追加でスーパーに振り込んで欲しいと頼むだけで完了。

スーパーへの入金は15%の税金がかかりますが、そのお金に対して所得税と社会保険料(Medicare Levy)が掛かりません

ほとんどのフルタイムワーカーの所得税は34.5%なので、計算すると

140 × (0.345 – 0.15) = 27.3

と、入金金額に対して27.3%の節税が可能に。

しかも、投入したお金(年金)の運用益もあるのでかなり大きな利益になりますね。

最後に、将来的に日本に帰る=リスク高

少子高齢化はオーストラリアにも現実もこととしてあります。将来的に年金はもらえるとしても何歳からか、どの程度なのかというところは正直未知数。

スーパアニュエーション(厚生年金)に至っても退職時にもらえるとありますが、退職の年齢を引き上げられることも考えられます。

将来的にオーストラリアから日本に戻ることを考えている人は年金に関わる法改正のリスクは気にかけておいたほうがいいでしょう。

そのあたりを見据えながら、永住権から市民権へのステップアップも考えていく必要があるのではと思います。

市民権はオーストラリア人と法的に全く同じになるので年金制度が変わる影響は少なくなるはずだからです。

ありがとうございました。

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