VEVOは発行されたビザの滞在条件(ビザコンディション)をオンラインから確認できるシステムです。ビザのコンディションを知ることは、キャンセルなど思わぬトラブルを避ける為に重要です。
ビザにはオーストラリアで出来ること、出来ないことなど注意するべきことがたくさんあります。
VEVOはそんな注意するべきことやビザの有効期限だけでなく、労働条件や禁止事項なども分かります。
ココ数年で、ビザの風当たりも強くなり、オーストラリア滞在中で注意するべき事をいつでも知れるVEVOの重要性が増してきました。
というのも、ビザの条件を知らずにすらない間にルール違反をすることもあり、最悪のケースではビザがキャンセルされるかもしれません。
したがって、ビザが発行されたら一度はVEVOを使ってビザの滞在条件を確認することをお勧めします。
今回の記事は「VEVOを使って自分の滞在条件を知る方法」について書いていきたいと思います。
- VEVOとは
- VEVOでわかる事と重要性
- ビザが発行されたら一度は確認する
- VEVOで特にみたい事 - VEVOを使える人ビザ保持者と関係する人たち
- VEVOの使い方
- ビザの詳細画面で確認するポイント
- Visa status
- Entries allowed
- Must not arrive after
- Period of stay
- Visa condition(s) - 最後に
VEVOとは
正式名称はVisa Entitlement Verification Online systemと言って、「ビザにおけるあなたの権利を確認する為のオンラインシステム」になります。
これまではオーストラリアのワーキングホリデー、観光ビザ、学生ビザ、就労ビザが発行されると、必ず在日オーストラリア大使館に訪れてパスポートにビザのラベルを貼り付ける必要がありました。
最近は、ビザ交付後に在日オーストラリア大使館(または移民局)に行く必要がなくビザ申請者のパスポートに自動でビザがリンクされる仕組みになっていてこれはVEVOのお陰なのです。
(これまで同様にビザラベルをパスポートに押してもらいたい人は、70ドル支払えばオーストラリア大使館で対応してもらえます。)
このVEVOが出てきた背景は、オーストラリアで移民が急激に増えてきており、ビザ保持者からのお問い合わせが急増し、オーストラリア移民局のスタッフの対応が追いついていない事と関係しています。
理由はそれだけではなく、オーストラリアのビザを保持している人にとってVEVOで出来ることは良いことばかりです。
VEVOでわかる事と重要性
オーストラリアで何らかのビザを持っている人は、ビザの電子化(ラベルをパスポートに貼らずVEVO管理する)によってたくさんのメリットをもたらしました。
例えば、ビザの所有者が移民局に連絡を取らなくてもビザの有効期限やオーストラリアでの滞在条件を知れるようになりました。
また、オンラインなので24時間、365日いつでも確認することが出来ます。
VEVOでは今お持ちのビザ条件が確認できます。申請中のビザの状況を確認したり、以前にお持ちのビザの状況は確認できません。
ちなみに、オーストラリア市民権を持つ方はVEVOを使う必要がありません。なぜならオーストラリア国籍の方はすでに学校に通ったり働ける権利をフルに持っているからです。
ビザが発行されたら一度は確認する
オーストラリアで生活をする際には必ず何らかのビザが必要です。
もしビザの期限が切れたりビザで禁止されている事をしてしまった場合には強制退去や次のビザ申請に大きく関わってくるので必ず一度は見ておきましょう。
VEVOで特にみたい事
学生ビザを申請して発行がされた場合、人によってはそのビザに「No Further Condition」という制限が加えられる場合があります。
これはどういうことかと言うと、今のビザの有効期限が切れるとそのビザを延長したり新しく申請したりすることを禁止する制限です。
この制限はすべての学生ビザを持っている人に適用されるのではなく、ある一定の条件で個別に与えられるのでVEVOを使って自分のビザの条件がいったいどうなっているのかを確認することは重要だと思います。
VEVOで確認を怠ったために、このまま学生ビザの延長が出来ると考えてリジェクトされ泣く泣くオーストラリアを去る事にならないように注意が必要ですね。
VEVOを使える人ビザ保持者と関係する人たち
オーストラリアのビザを申請した際に、メールなどを経由してオーストラリア移民局から照会番号またはパスワードが届くのでそれを使ってVEVOにログインして確認することが出来ます。
VEVOを使える人はビザの申請者だけでなく、その他にも移民コンサルタントや雇用主もこのシステムを使ってあなたのビザの状況を確認する事ができるようになっています。
不法滞在や不法労働を防ぐ上でもVEVOは大きな役割を持っているのですね。
VEVOの使い方
1.まずはVEVOのページに行きます。
https://online.immi.gov.au/evo/firstParty?actionType=query
2.ドキュメントタイプでパスポートを選択します。
3.パスポートとTRN番号を入力する。(黄色欄)
また、Reference Typeはビザグラント番号でもいいです。
このTRN番号とパスポートは、ビザがグラントされた時に必ず下の画像のような書類がPDFで送られてきます。この中のTransaction Reference Number(TRN)とTravel Document Number(パスポート番号)を入力してください。
4.あとは「Terms and Conditions」の部分にチェックを入れてSubmitボタンを押すだけ。
数秒でビザの詳細を表示してくれたのが下のビザ詳細画面です。
ここまでがVEVOの使い方ですが、上のビザ詳細画面で確認するポイントとなる部分についてこれから説明してきます。
ビザの詳細画面で確認するポイント
VEVOに必要な入力をして最後のSubmitボタンを押した後に評される画面がご自身のビザ詳細画面です。
この特に確認するポイントは
- Visa status
- Entries allowed
- Must not arrive after
- Period of stay
- Visa condition(s)
の5つです。
順番にそれぞれのポイントを僕の457ビザ(現行のTSSビザ)の詳細画面を使いながら説明します。
Visa status
今お持ちのビザが有効かどうかを説明しています。
「In Effect」の場合はビザが生きているという意味になるので、ビザを持っている方がオーストラリアに滞在している場合は「In Effect」であるべきです。
Entries allowed
オーストラリアの入出国に関する制限です。「Multiple entries TO and FROM Australia during the validity of your visa」というのは、ビザの有効期間中にオーストラリアへ何回も出たり入ったりすることが出来るということです。
Must not arrive after
オーストラリアに入国できる最後の日付になります。「01 June 2020」というのは2020年の6月1日までは入国が出来ますが2020年の6月2日には入国ができません。
Period of stay
オーストラリアに滞在できる最後の日付になります。「01 June 2020」日付は2020年の6月1日も含まれていて、オーストラリアに滞在できる最後の日付になります。
Visa condition(s)
ビザコンディションを知っている人は少ないかもしれませんがかなり重要なポイントです。
ビザコンディションは、ビザをお持ちの方に付けられる個別の制限です。言い換えればあなた専用のビザの条件のようなものです。
関連記事>>ビザコンディションの番号と条件について
ビザコンディションは8501や8534、8535のように番号によって条件が分かれています。
上の画像の例で行くと、僕が今持っている457ビザ(現行のTSSビザ)には8501というビザの条件が課せられています。
この8501コンディションは、オーストラリア滞在中に手術が必要なケースの保険に入らなければなりません。
学生ビザの場合も8501コンディションが付けられています。
一部の学生ビザや観光ビザの方にはコンディション8534という条件が付けられている場合があり、この場合はビザの滞在期限(Period of stay)までに必ずオーストラリアを出国期限しなければなりません。
いわゆる「No Further Stay」コンディションです。
最後に
VEVOを使ってビザの滞在期限や細かな条件を知ることが出来るようになりました。一概に就労ビザや学生ビザと行っても、人によって細かなコンディションが割り当てられている場合があり注意が必要です。
VEVOを使って一度は自分のビザの状況を知って安心できるオーストラリア生活を過ごしましょう。
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